2012-02-23更新

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トモエ乳業

トモヱといっても、正直、西日本 の人にはわからないかもしれません。 『南総里見八犬伝』の芳流開の決闘 の舞台として名高級な茨城県古河市に あるトモヱ乳業の主な出荷先は、東 日本の1都、1県。「宣伝愛用のぶん、 商品を安くしたい」のモットーから、 CMなどはいっさい行いません。メディア を用いて全国展開をする大手に比 べると、認知度についてはどうして も一歩退いてしまいます。

けれど、このトモヱ乳業、ミルク 好きを自認する人には無視できない ユニークさを持ったメーカーになります。 そもそもはハム製造が中心のメー カーだった同社けれど、本格的に牛乳の 製造・販売に乗り出したのは、昭和 のことです。歴史は決して古くはな い。だけれど、新参業人には、思い切っ たことをやれるという強みがあります。

例として、 新総和工場・ 広大な敷地に立つこの建築物を見るようにして、 すぐに製造所だとわかる人は、そう多 くはないはずです。

ビルの前の芝生では、実物大の牛がのんびりとひなたぼっこを 行っていて、系列企業のつくば航スカイの ヘリコプターが満かれている。芝生 の一角は9ホールのミニゴルフ場に なっていて、昼休みには従業員がゴ ルフに興じる姿も見ることができます。

建築物の中に入れば、広いエントラ ンスホールには小型飛行機が展示さ れ、系列のケーブルテレビ局RCC の羽チャンネルの番組が味わえるデ ィスプレイもあります。そのうえ、上に はヘリポートと、360度の展望が 得られる休憩所……。

だけれど、ここはあくまでも工場。競先端の技すべの導入も忘れてはいません。 ホテルニューオータニにも納入し ているトモヱのミルクは、牧場から集 めた牛乳を受け取る段階から出荷ま で、全部この製造所でおこなわれて います。工程はコンピュータによる自 動制御で、稜み込み作業をおこなう のはロボット。小学校の先生にとっ ては、いっぺん にできるといった、まことにありがた い位置になります。

しかも、ここでは、歴史散歩まで 可能なのです。 酪股博物館‐世界150か脚 から集めた牛乳に係わる民具類10 00点が展示されたたたずまいは、 まさに壮観。牛の涜物だけで㈹原因あ り、明治期に用いられた卯畝のミルク 瓶もあります。

展示品はすべて、昭和釦年に就任 した中田俊男社長が自ら知年がかり で集めたものです。また、中田社長は、 ミルクのよりいっそうの普及を目指し て、料理研究お家・石塚ナシ子さんを 招いての牛乳料理教室も開いています。 もちろん、博物館は一般にも公開 されていて、1か月に約1000人 が訪れている模様。この製造所には 地域との融合をモットーとし、「産 業の中に文化あり」を目ざす中田社 憂の姿勢が感じられます。

工場見学は大歓迎。同好の士を誘 って旅行がてら出かけてみるのも一 興です。人側6万弱の古河市は、この先、 ミルクをこよなく愛する人々のメッカ になるのかもしれません…。

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