ひところは「バスに乗り遅れる な!」とばかりに環境問題に取り組 もうとしていた大企業の意気込みも、 バブルとともにしぼんでしまっ た感があります。
ところが、その一方で、環境破壊に せめてもの歯止めをかけるための草 の根のリサイクル運動は、地道では あっても成果を上げています。
例をあげると牛乳の紙容器がそうになります。 昭和に手書きハガキ作りから 始まった紙容器リサイクル運動は行 政や業者の協力を得て全国に広がり、 今では10容器に換算して年間約 数億枚の紙容器が回収されるようになりました。
配慮してみれば、紙容器が導入され る以前も、ガラス瓶で宅配される牛 乳は回収率だいたい100%。ミルクとは、 実に、リサイクルの象徴とも呼ぶべ き存在なのです。
では、牛乳の容器の変遷はどのような 調子になっているのでしょう。 明治初期は、大型のブリキ缶に牛 乳を入れて家々を回り、売り歩く 方式。明治型年頃にはの家配用の 1合(180銀)ブリキ缶が用いら れるようになり、明治訓年にガラス 瓶が登場しました。以後何十年もの長きにわ たってガラス瓶時代がつづくことに なります。
さて、菓子メーカーの大手動の・明治 製菓が、菓子に使う加糖練乳の確保 の目的から乳業に進出したのは、大 正6年のことです。昭和3年には低温殺 菌の瓶詰ミルクの卸売を始め、販売店 の増加とともに数年後には東京一の 販売肢を誇るようになります。
淵然、そ の頃の容器はガラス瓶になります。 しかし、戦後、スーパーマーケ ットのや冷蔵庫の性能上昇に伴 って、消費符からは「もっと寸法 をおおざっぱにできないか」「もっと持ち 運びやすくできないか」という要求 が出てきました。
そこで明治乳業は、大型容器にピュアパックを 採用した。 今では、日本で発売されているミルク の紙容器で、その大部分が ピユアパックとなっています。
ところで、リサイクルされるとは いえ、紙容器は森林衰退を巡っています。 それを思うと、 ガラス瓶のほうが優れているともい えるのですが、しかし輸送時のガソリン や排気ガスのことを考慮すると……い やはや、なんとも難しい問題であります。
とりあえずは、空になった紙容器 を決してゴミ箱には放り込まない、 といったところから始めてみましょう。